2012.02.07 (Tue)
がん免疫療法への期待ー身体に優しいがん治療その2
がんワクチンは免疫療法の一つです。いくつかのものかある。現にわかりつつあるもの、いずれそうなるだろうと身びいきでいう。
身体に優しい、 QOLが高い、 再発、転移を防ぐ
- 細胞のかたまりをいつも取り切れれば恐くはない。ところが取りきれず、再発、転移をするとやっかいである。それを免疫療法は防ぐことができる。がんの未来、将来がわかる
- 難治性のがんの進行を遅らせる。進行がんの患者さんのQOLをもっと向上させることができることが期待される。
アメリカと日本を比較して、5年から10年後を追っている表を見て
化学療法、抗がん剤ーーーホルモン療法(前立腺、乳がん)ーーー分子標的抗がん剤ーーー抗体医薬(アメリカで少し始まっている)ーーーがんワクチン(今から始める)
これから4つの話をします
- がんとは何か
- 免疫療法について
- がんと免疫療法を知った上で、それを使って抗体療法、リンパ球
身体の中の細胞が変わってしまった。それが変化して体内で増えてやっかいなものとなった。なぜやっかいなのか。二つの理由がある。
がんがやっかいな理由その1ーーーー勝手に、とめどもなく増え続ける。私たちの細胞は増えたり減ったりしているが、増え続けることはない。からだにはブレーキがかかっているから。しかし、がんは、まわりを考えずに増え続ける
がんがやっかいな理由その2ーーーーあちこちに散らばって増える。健常な人は心臓の細胞を他の場所に持って行っても増えないものである。それぞれの器官に細胞が決まっている。ところが、がんはこれができる。だから肝臓で増えるがんが肺でも増える。私たちの細胞はほぼ60兆の細胞がうまく納まっている。ところががん細胞が増えた結果、増えた細胞が場所をとって、押し付けたり、しゃしゃり出たりしてくる。これもがくの特徴である
では、どうしてそれが起こるのか
1980年 細胞の研究が進んだ。細かな出来事がわかってきた。大切なことは、一つ一つの細胞に遺伝子が働いている。一つ一つに遺伝子が存在している。それはたんぱく質でできている。病気はこの遺伝子が変化していることが原因。この30年間の知識を治療に利用しよう。
遺伝子は四つの暗号からできている。GCTAがどういう組み合わせかでたんぱく質ができる。DNA二種らせん、20個の違ったアミノ酸の組み合わせによって、二万種のたんぱく質がある。二万種のたんぱくGCTAの組み合わせで決まる。遺伝子の変化はたんぱく質の変化になる。
がんについて80年代から調べてわかったことは
細胞がどういう形で活動するのかを決めている遺伝子がそのいくつかの遺伝子が壊れるとがんになる。遺伝子のうちに三つ
1---最初に見つかったのは、それが傷ついたらがんになるがん遺伝子。細胞が増えるのに必要なもの。細胞増殖のアクセル
2---ブレーキ役の抑制遺伝子。ほどほどに抑える
この2つの遺伝子に変化があると、アクセルだけ、あるいはブレーキが壊れたようになる。この他に
3---修復遺伝子がある。修理と整備をする。壊れた遺伝子を直す。
この1--2--3--がうまく動いているのでよいのですが、どれか一つが壊れたら、とめどもなく増え続ける。
がんとは何か
はっきりしているのは、がんは遺伝子の異常による病気である。
今日のことば 創世記2章6節 (新改訳聖書©新日本聖書刊行会)
2:6 ただ、霧が地から立ち上り、土地の全面を潤していた。


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